油彩の作品を倉庫で保管する

*2021/6/30更新:3-2.に温湿度グラフを追加しました。
*2021/4/26更新:3-1.に倉庫作品状態確認の記事のリンクを追加しました。


私のサイトを訪問して下さる方には、「葉牡丹 伸びた」「猫の巻き爪」「倉庫DIY」の3つを探している方が多いです。絵がほぼ関係ないね…!
さて、前の2つのトピックについては引き続き過去記事を見ていただければと思いますが、倉庫に断熱材を貼って絵画を保存する話については、経過を記録していきたいと考えていましたので、書き始めてみます。

1. 倉庫保管の目的・対象

作品の保管場所は、絵描きにとって結構な問題です。場所には限界がある。作品の引き取り手がつくこともありますが、その背景にはそこへ至るまでの作品や、作品未満の習作等があるものです。
 取捨選択した結果残った、展示予定は多分ないけど捨てられない作品の保管が、私の目的です。具体的には、大学時代の頑張った大作とか、以前の作風の作品で良く描いたなと思えるものとか。
 またこれらをもとに、倉庫という微妙な環境に油絵を入れておくとどうなるのか、経年変化を観察する実験の意味合いもあります。このため、悪い影響が出たら本当に困る最近の作品は入れません。

2. 倉庫設置作業の経緯

2019年2月に設置。見た目に憧れてマツモト物置を購入し、壁に断熱材をつけています。
くわしくはこちらを参照ください。→絵の保管 DIY

3. 行うこと

倉庫は庭にあり、できるだけ換気に気をつけるようにしてきました。しかし年の半分は蚊に悩む庭で、、、倉庫に行く機会はそう多くありませんでした。
 こうして2年が経過。とりあえずできそうなことを決めてみました。

  • 保管作品の状態の確認
     倉庫に保管している特定の作品の状態を1年に1回撮影して確認。
  • 倉庫とアトリエの温度・湿度確認(毎月)
     倉庫とともにアトリエの温度・湿度を月に1回確認。
  • 絵具サンプルの経過観察
     絵具のサンプルを同じ条件で2つ作成し、それぞれ倉庫とアトリエで保管して、状態の変化を観察。3ヶ月に1回確認しよう。

 ということで、それぞれについて書いてみます。

3-1. 保管作品の状態の確認

倉庫保管開始から2年が経過した時点の、作品の状態を記録。ここを今後の変化を見る際の基準点にします。(本来なら保管開始時の状態を記録すべきだけど、、)
 作品は年代や使用している材料・基底材の種類に応じた変化を比較できるように選んだ。アクリル絵具と油彩を併用した作品等、増やしたい。
 そして今後は、年1回同じ作品を取り出して変化を確認していく予定。
   2021年2月の記録:https://niahia.net/2021/04/condition-2021/

3-2. 倉庫とアトリエの温度・湿度確認(毎月)

時間の経過以外に何か環境を示す根拠をと思い、温湿度計を置いてみることにした。倉庫とアトリエの両方を記録して、季節変化と場所の差を記録していきます。
 ずぼらであることとそこまでお金かけられないことを考慮して、毎月第一土曜の10時ごろにする予定。デジタルでログとるものが最適でしょうが、今のところそこまでできません、、
 温湿度計、2箇所同一の機種を設置すべきなのだろうけど、つい気になった別のものを用意してしまった。
   2021年3月~の記録は以下の通りです。

今のところ倉庫の方が温度が高く、湿度が低い……状況のようですが(後者が意外だった)、やっぱり夜と、雨の日どうなのかは調べてみたいと思います。
 →7月は雨で、案の定倉庫の湿度が高くなることを確認。これは別記事の方がよいのかも(7月3日)

3-3. 絵具サンプルの経過観察(同一試料を倉庫とアトリエに置く)

過去の作品で経過を見るだけでは、仮にひび割れが確認できた場合、その原因が経年と環境のどちらにより大きく起因するのか判断できない。また、最近描いたものを保管しないということは、今採用している技術、材料でどう変化するかわからないという問題もある。つまりいつになっても倉庫に最近の作品を入れられない。。。
 そこで、現在の基底材や材料と同じ条件でサンプルを2個つくり、それを倉庫とアトリエに置いて変化を見てみようと考えました。書類仕事が続いていて、ようやく作り始めたところです。

4. 倉庫の今後

以前先輩から、油彩には温度より湿度の方がより影響大だろうという話を聞きました。究極には除湿器を稼働させておくことなのか。でもこれには電気工事や排水ルートの確保など、課題が多そう。
 出来る範囲だと、天井面への断熱材貼りこみ(天井こそ必要なのですが、未実施)。ソーラーで稼働する換気扇を導入するという案も友人から聞いており、これらを心の中であたためています。
 試行錯誤しているうちに作品を収蔵してもらえるようになったらいいなあ。

5. 最後に

このことに関する記事はDIYのカテゴリにまとめていこうと思いますので、ぜひそちらからご覧ください。
 倉庫のメーカーは全く絵画を(それどころか、書籍や衣類等も)保管することを勧めていないので、今さらですが、かなり自己流の実験であることをご理解ください。
 また、こうしたら良いなど、何かお気づきのことなどありましたらぜひご意見をいただけますと有難いです。

 

私が最初に高校の授業で描いた油絵は、もう23年?程度経過していることになる。例えば大学で絵を描いている方などにとって、油絵がどんなふうに経過するものなのか、何か参考になることがあればさいわいです。

2 thoughts on “油彩の作品を倉庫で保管する

Leave a Reply

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.